ハイブリッド２

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『ハイブリッド２カタログ』より掲載

「ハイブリッド２」のこと　　芝山昌也

　「ハイブリッド2」はコラボレーション作品の発表を目的とする展覧会です。参加アーティストは秋田公立美術工芸短期大学教員を中心とした16名8チームです。分野や素材の異なる二人が一つの作品制作に取り組みました。今回は、互いの形や素材を融合したものから、互いの思想を交錯させている作品まで多様で、全チームが新作を発表しました。チームによっては新たな作品の構想を練り、他の展覧会に出品する動きがあります。この様に「ハイブリッド」発の動きが活発になれば、秋田のアーティストの新しい試みを刺激しようとしている展覧会の位置付けは、より確かなものになります。
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　「ハイブリッド２」は秋田市新屋地区にある古い町家を活用して開催しました。出品者による準備は20年間、空き家となっていた町家を掃除する事から始まっています。掃除を終えた町家の空間は大きく、展示はその空間を体験できるように順路を考え、一部屋に一作品を基本にしました。訪れた人は皆、作品鑑賞と町家見物を同時に行い、地域のお年寄りが懐かしそうに昔を思い出す場面も多く見られました。展覧会の開催によって空き家の活用法の一例を示すという事以外にも、地域の人が寄り合う空間となっていたのは大きい成果でした。
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　「ハイブリッド２」は、主催団体の異なる「新ココラボ屋」・「参画行事」と連携し、同地域・同時期開催としました。これは秋田市新屋表町商店街の活性化事業「参画ケイカン」の一環です。普段、人通りの少ない商店街はチラシを手に歩く人々で溢れていました。前回の「ハイブリッド」（2009年3月）は秋田駅周辺の空き店舗で、今回は新屋地区の空き家で開催しました。両会場とも人通りが少なくなった商店街の中にあります。どのくらいの人が来てくれるかは全くの未知数でしたが、幸いにも両展覧会とも多くの人々が訪れてくれました。人通りが蘇る事を喜んでくれた人も多く、短い期間ながら地域の活性化に貢献できたのではないかと実感しています。
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　「ハイブリッド2」開催にあたりましては、心配されました天候にも恵まれ、多くの方にご来場賜りました。皆様に感謝を申し上げるとともに一層のご指導賜りますようお願い申し上げます。